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  • 2007.04.08 Sunday
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過去5年のドラフトを分析する 〜ヤクルト

<指名人数> ※()内は逆指名人数
2004年=5人(2人)
2003年=5人(1人)
2002年=10人
2001年=7人(1人)
2000年=5人(2人)


<投手:野手>   <高校生:即戦力>
2004年=3:2   1:4
2003年=4:1   2:3
2002年=6:4   4:6
2001年=3:4   2:5
2000年=4:1   3:2


<上位2指名のバランス>
2004年=バランス・即戦力
2003年=投手・バランス
2002年=投手・バランス
2001年=バランス×2
2000年=投手・即戦力



注)梶本雄介(01年2巡目)は野手に入れた


野村前々監督の意向や親会社の業績不振などという事情が絡み、これ以前はかなり偏ったドラフトとなっている。
野村はかなり即戦力好きな監督で、90〜94年の5年間で30人の指名があったが、高校卒選手はそのうち10人にとどまっている。
それで野村ヤクルトが優勝という一定の目的を果たすと、親会社が野村の意向を無視するようになる。逆指名から簡単に降り、95〜98年の間は上位指名2人はすべて高校生であった。
この偏った指名により、若手とベテランの間を埋める人材が不足しているという状況に追い込まれていたのが若松ヤクルトの時代。

01年以外は投手に偏っているが、吉井狸人(現オリックス)・田畑一也・川崎憲次郎・石井一久(ヤクルト復帰)と主力選手が慌しく抜ける日々を見てきたから仕方ないのかな、とは思う。
野手の指名は少ないが、その中から青木宣親(03年4巡目)という球界を代表する選手が現れた。青木の他、田中浩康(04年自由枠)・武内晋一(05年希望枠)のように野手、とくに即戦力はピンポイントな補強が目立つのも特徴となっている。

高校生は全体的にやや少ない。泉正義(02年4巡目)が故障から昨年限りで退団し、メジャーの入団テストに合格したこともある吉田幸央(03年5巡目)も病気により1年足らずで退団しており苦しい状況になっているが、残った人材は中々。
坂元弥太郎(00年4位)・畠山和洋(00年5位)・梶本・高井雄平(02年1巡目)・大原秉秀(02年5巡目)・丸山貴史(04年6巡目)は1軍でも実績を残し始めているので、3年後は彼らを骨格としたチーム作りを期待したい。

上位指名は、巨人ほどではないがただただ投手・投手のオンパレード。
藤井秀悟(99年2位)や館山昌平(02年3巡目)・川島亮(03年自由枠)といった主戦力が故障を繰り返し、戦力が立たないからまた新たな投手を獲得する、という事を繰り返しているのだが、そろそろ見直しがあってもよさそうだ。


ベストのドラフト年。どの年も似たり寄ったりのコンセプトで選びづらいが、敢えて挙げるなら03年か。川島・青木という主力選手を獲得し、不運が重なったものの高卒投手2人の獲得も評価できる。
02年は10人もの人数を獲得し意欲的とも取れるが、高井以外のスケールが小さく評価が難しかった。やはりヤクルトは大量補強よりも、ピンポイント補強のほうが性に合っていると思うのだ。

過去5年のドラフトを分析する 〜ソフトバンク

<指名人数> ※()内は逆指名・自由枠人数
2004年=6人
2003年=7人(1人)
2002年=7人(2人)
2001年=7人
2000年=6人(2人)


<投手:野手>  <高校生:即戦力>
2004年=2:4    4:2
2003年=3:4    4:3
2002年=2:5    2:5
2001年=5:2    3:4
2000年=2:4    2:4


<上位2指名の偏り>
2004年=バランス・高校生
2003年=バランス×2
2002年=投手・即戦力
2001年=投手・バランス
2000年=投手・即戦力



注)金子圭輔(03年6巡目)は野手に入れた


1999年4月に他界した根本陸夫球団社長の後を継げるかどうか、これに焦点が集まったこの5年間のドラフト。

よく見ると、2002年までと、2003年からのドラフト姿勢は180度違っているのが解る。
2002年までは巨人と同じような、資金力にモノを言わせての大物投手の獲得に全力を注いでいる。そして獲得したのが山村路直(00年1位)・山田秋親(00年2位)・寺原隼人(01年1巡目)・杉内俊哉(01年3巡目)・和田毅(02年自由)・新垣渚(02年自由)の6人。尚、杉内は逆指名・自由枠の網にかかっていないが、地元九州の選手を何としてでも獲得せんと囲い込んだのがミエミエである。
このうち00年入団の2人が度重なる故障で苦労し、寺原もまだ未完成だが、その他の3人はしっかり先発ローテーションに入り強力投手陣を結成している。

しかし2003年、親会社の経営難もありフロントが一気に揺らいだため新人獲得に費用を出せなくなったため方向転換。
馬原孝浩(03年自由)は地元志望だったため獲得できたが、その他の選手は軒並み高校生である。それも野手の柱であった小久保裕紀・村松有人・井口忠仁・城島健司がどんどん他球団へ移籍した影響か、野手補強に力が入っているのが解る。

バランスを見ていくと、2002年以前のドラフトでも、全体で見ればバランスは取れている。特に00年、02年は逆指名の上位2人以外全て野手といった思い切った指名を敢行しているのには好感が持てる。
高校生:即戦力のバランスは多少即戦力に偏っており、これを03年以降軌道修正し、高校生が多くなっている。

この野手達が現在、激しい鍔迫り合いを繰り広げている。とりわけ将来を期待されるのが、山崎勝己(00年4位)・井手正太郎(01年8巡目)・城所龍磨(03年2巡目)・明石健志(03年4巡目)・江川智晃(04年1巡目)に、前回の希望枠・松田宣浩といった面々だ。
彼らはとても即戦力とは言えないし、投手の和田・杉内・新垣・寺原のような華やかさもない。
しかし、これから大きな華を咲かせる可能性は決して否定できない。1ミリ先の未来に一喜一憂するより、100メートル先の未来を見据えて前向きに捉える方がどれほど楽しいことか。


尚、ベストといえるドラフト年であるが、02年以前で、即戦力と将来性がよく噛み合っている01年を推す。
寺原は今でこそ苦労しているが、近い将来必ずローテーション入りが望まれる投手であり、同じ高卒の神内靖(4巡目)にも先発で使える目途が立った。
杉内が期待通りタイトルホルダーに成長したのも好材料である。

過去5年のドラフトを分析する 〜巨人

<指名人数> ※()内は逆指名・自由枠人数
2004年=6人(2人)
2003年=7人(1人)
2002年=7人(2人)
2001年=6人
2000年=8人(2人)


<投手:野手>  <高校生:即戦力>
2004年=4:2    2:4
2003年=5:2    3:4
2002年=2:5    3:4
2001年=5:1    4:2
2000年=5:3    4:4


<上位2指名の偏り>
2004年=投手・即戦力
2003年=投手・バランス
2002年=投手・即戦力
2001年=投手・高校生
2000年=バランス・即戦力



注) 三浦貴(00年3位)、十川雄二(01年5巡目)は投手に入れた


さて、問題山積みの巨人。
93年に逆指名制が導入されてから昨年までの12年間、逆指名・自由枠を行使したのが1枠以下な年はわずか3度。
よって上位指名は必然的に即戦力に偏っている訳だが、ここ5年に限ると投手は10人中なんと9人。いかにフロントが即戦力投手を求めてきたかが解る数字である。

全体の投手:野手のバランスも見てみると、02年は一転して野手の方が多い。木佐貫洋・久保裕也(ともに自由枠)のスケールが大きく、投手は2人だけで十分だと判断したのだろう。
他は00年が辛うじてバランスが取れている、といった程度であとの年は前回も含め、ひたすら投手がテーマとされてきた。
しかし面白い事に、比較的バランスの取れている00年・02年はいずれもチームが優勝した年という共通点がある。つまり優勝すれば野手を指名する余裕があるが、ちょっとでも下降すると投手を獲りたい気持ちが強まる。これではフロントは中々未来予想図を描きづらいはずである。

高校生:即戦力にも着目すると、これは比較的まとも。「逆指名したぶん、高校生を下位で指名する」バランス調整は比較的よく出来ている。
しかし、2000年入団の4選手(根市寛樹・川本大輔・山下浩宣・李景一)がいずれも退団しており、これが現在の24歳以下の少なさに直結している。
選手を見る眼のないフロントもそうだが、何でもかんでもFA選手・即戦力選手で1軍を固めてしまえば、高校生が育たないのは当たり前だ。今季途中に大量に野手をトレードで獲得したが、これはハッキリ言って高校生を育てるという発想がフロントにないという事を示している。それでもプロフェッショナルのフロントなのだろうか。


ベストなドラフト年は02年か。下位指名の野手が長田昌浩・山本光将・矢野謙次とスケールがあり、これからどうなっていくのか興味深い点からこの年を推した。

過去5年のドラフトを分析する 〜ロッテ

<指名人数> ※()内は逆指名・自由枠人数
2004年=6人(2人)
2003年=6人
2002年=7人
2001年=6人
2000年=5人(1人)


<投手:野手>  <高校生:即戦力>
2004年=3:3    2:4
2003年=5:1    5:1
2002年=4:3    4:3
2001年=1:5    2:4
2000年=4:1    2:3


<上位2指名の偏り>
2004年=投手・即戦力
2003年=投手・高校生
2002年=バランス・高校生
2001年=野手・バランス
2000年=投手・バランス



注) 青野毅(00年5位)は野手、藤井宏海(03年7巡目)は投手に入れた


この5年間で、劇的にドラフトに変化が現れたのがロッテである。
これ以前はかなり上位指名の選択に迷いが見えていた。例えば大学生では東都大リーグ・首都大リーグといった裏道路線のドラフトを模索したり、高校生は完成度のない素材重視の指名だったり…。これも90年に小池秀郎(元近鉄・楽天など)に入団拒否された後遺症なのだろう。
変わったのが01年からで、この年の今江敏晃(3巡目)、翌年の西岡剛(1巡目)が揃って現在のスタメンに定着しており、ファームでくすぶっている喜多隆志(01年1巡目)はそれまで見られなかった六大学リーグのトップクラスからの指名、浅間敬太(02年3巡目)もそこそこ完成度のある高校生左腕。
高校生を指名し続けて迎えた04年、初の自由枠を行使して即戦力投手の久保康友・手島智を獲り、05年の優勝という最高の形で占めくくられた…のだが、やはりプロ野球に終わりはないのだ。

広島と同じバランス型ドラフトを展開しているが、広島は1年の中でバランスを保とうとするが、ロッテは2〜3年のスパンで見てバランスを取っているのが興味深い点だ。01年は野手重視、02年はバランス型だったから、03年は投手を重視する、といった具合だ。
この方がアマチュア球界の事情にあわせた指名が出来、柔軟性もある気がする。
幸いロッテは人気も出てきており、逆指名してくれない、といった事は無くなってきているし。

今江・西岡を獲得したスカウトは優秀だが、これから年俸高騰に耐えられずに主力が流出する事も考えられるので、再び野手の指名に重点を入れても良い。

ベストのドラフトであるが、どの年も意図が明確で一人は優秀な選手を排出しているから選びづらい。
よってロッテ球団自身を誉めてやりたい気分である。

過去5年のドラフトを分析する 〜広島

<指名人数> ※()内は逆指名・自由枠人数
2004年=7人
2003年=4人
2002年=4人(1人)
2001年=9人
2000年=7人(1人)


<投手:野手>     <高校生:即戦力>
2004年=7:0    3:4
2003年=1:3    1:3
2002年=2:2    2:2
2001年=5:4    5:4
2000年=2:5    5:2


<上位2指名の偏り>
2004年=投手・バランス
2003年=野手・バランス
2002年=投手・バランス
2001年=投手・高校生
2000年=バランス・バランス



注)吉田圭(02年2巡目)は投手、山本芳彦(01年7巡目)は野手に入れた



財源不足ゆえ、逆指名制導入以降苦しいドラフトになっている。
何が痛いかというと、これ以前の98年に入団確実といわれていた二岡智宏(巨人)を巨人にさらわれて以来、臆病になっている。
つまりは巨人やダイエー(現ソフトバンク)といった有力球団の網にかからない地域の人材を選択して指名するしかない訳で、同情する反面、せめて高校生では西村健太郎(巨人)・ダルビッシュ有(日本ハム)ぐらいの大物を1巡目指名して欲しいと思ったりもする。

こんな状況の中バランスという点までぶっ壊れてたら、まさに阪神暗黒時代の再現であるが、
バランスを取ろうという努力は見える。
ただ長らく低迷が続くとどうしても投手の方に偏ってしまうのだろうか、2004年は7人全員が投手という逸脱した指名を敢行し、前回も8人のうち野手は2人だけ。
まあ他球団と比べて若手野手がポツポツと現れているから「野手はしばらく大丈夫」だと思ったのだろうが、やはりどのチームもこぞって投手を狙うのだから、政治力の弱い広島が同じ事をやっていたのでは絶対に勝てない。
高校卒では横松寿一(00年1位)、大竹寛(01年1巡目)、大島崇行(01年2巡目)、佐藤剛士(04年1巡目)の4人が上位指名だが、横松が退団し、大島・佐藤が一軍の壁に跳ね返されている所を見ると、やはり弱腰である。大竹にしても、寺原隼人(ソフトバンク)を回避しての指名であったことだし。まあその時は寺原が「カープの練習はキツくてついていけない」とスカウトに言ったからだが

一方、高校生と即戦力で見ると、即戦力級の選手を獲れないからか、バランスは秀逸である。
高校生は大竹以外の選手はモノになっていない反面、即戦力はなんとなく良い選手が上位・下位とも出現しており、何とかチームとしての体制を保っている。


この中でベストだったドラフト年は、やはり大竹が飛び出した01年であろう。
上位指名が2人とも高校卒投手だった事でバランスが崩れているように見えるが、下位の石原慶幸(4巡目)、天谷宗一郎(9巡目)・天野浩一(10巡目)がそこそこの戦力になりバランスを保っている。ファームには山本芳という大砲候補もいる。
このぐらいの意欲を持って毎年ドラフトに望んで欲しいところだ。

2005ドラフト分析4 〜将来性重視、流石上位チーム

※青字=高校生、緑=大卒・社会人、赤=26歳以上


<福岡ソフトバンク>
指名選手:荒川雄太(捕)大西正樹(投)大田原隆太(投)川口容資(投)松田宣浩(内)藤岡好明(投)甲藤啓介(投)本多雄一(内)柳瀬明宏(投)



高校生を4人指名し、大卒・社会人ドラフトでも24歳以上の選手の指名は一切無し。藤岡・甲藤・柳瀬・本多の実戦派選手は即戦力だが、その他の選手の将来は楽しみである。陽(日ハム高校1巡目)を獲れなかったのは痛いが、陽が居なくても、残りのメンバーをしっかり育成していけば問題ないチーム編成である。(しかしショートに川崎がいる事を考えれば一体陽を何処で育てるつもりだったのだろう)
外れ1巡目はキャッチャーの荒川である。身体能力は抜群だが、スローイングの精度がやや物足りない。中日の前田(01年1巡目)が技術力不足で時間がかかっていることを考えると、荒川のプロ生活も一筋縄ではいかなさそうだ。
高校生投手3人のうち、先発として大きく育つ可能性があるのは下位の2人。特に大田原は左サイドという希少価値のあるピッチャー。この投手の化け方は是非見てみたい。大西は甲子園での活躍が目に留まったものの、130キロ台前半のストレートはボリューム感が無さ過ぎる。良くて左のワンポイントだろう。
希望枠で獲得した松田。開幕から積極的に起用されているが、一向に打率が上がって来ず現在二軍。即戦力とはいっても粗さが目立ち、最終年は2部リーグでのプレイだったから、実質ブランクのようなものだった。今年中でカドを落とし、来年サード争いに加われるかどうか。それとも外野コンバートもあるのか。
即戦力の実戦派投手3人は、中継ぎを目指した指名。いずれもフィールディング・クイック・牽制が上手く、ストレートの威力も一定レベルにあるものの決め手に欠ける。その中で藤岡はサイドスローの特長生かして開幕から一軍で活躍している。本多も薄くなった内野の穴を埋めるべき人材だったが、オープン戦での故障が悔やまれる。
育成枠ドラフトの2人(小斉・西山)が早くも戦力になっているように、今のソフトバンクは若手・中堅にとって絶好のチャンスとなっている。「強いチームは、主力以外はある程度のポジションを空けて競争を促す」原則を守っているソフトバンク。大崩はしばらくなさそうだ。


<阪神>
指名選手:鶴直人(投)若竹竜士(投)前田大和(内)岩田稔(投)金村大裕(投)渡辺亮(投)



2003年の優勝時と同様、少人数の指名に落ち着いた。「戦力充実してるのだから過剰な指名は必要ない」という思想でドラフトに挑んだものと思われる。しかし野手は主力選手が高齢であるから、出場機会に乏しい中堅所の人材を解雇し、その分高校生野手を入れるという発想は無かったのだろうか。
高校生3人:即戦力3人という完全なるバランス型ドラフトだったが、即戦力の3人も素材重視の指名なので、即戦力選手は実質ゼロである。それでも阪神投手陣は層が厚く即戦力は必要ないチームだったので、野手がわずか一人なことを除けば良い指名だと思う。
その「即戦力もどき」の3人の実力を。希望枠の岩田は、糖尿病と闘いながらプロ入りにこぎつけたという事でファンの支持を集めた。150キロに迫るストレートが持ち味の左腕投手だが、右肩上がりのピッチングで球が抜けることが多い未完の大器。タイプ的には先発なので、熟成まで2〜3年はかかりそう。金村も150キロ近いストレートの制球が悪く、良いのはむしろスライダーとチェンジアップ。岩田と同じく2年ぐらいの熟成期間が必要だ。渡辺は社会人出身ということもあり即戦力と思われるが、やはりピッチングは完成していない。ストレートの最速は151キロだが、現在は大学時代に決め球として投げていたチェンジアップが投げられなくなったとの事。社会人時代はリリーフ起用が目立ったので、1年ぐらいファームで雌伏し、来年辺りから中継ぎで働けるか、という所。
高校生の投手2人はいずれも先発として育てたい人材。だが近年の阪神は井川・藤川以外の高校卒選手が一向に出て来ないので、2人は好素材ながら全く戦力にならない可能性も否定できない。前田は守備だけ突出したアスリートタイプ。微妙に同姓の前田忠と被っている感じがするのは気のせいか。


<千葉ロッテ>
指名選手:柳田将利(投)林啓介(投)末永仁志(投)細谷圭(内)根元俊一(内)川崎雄介(投)古谷拓哉(投)相原勝幸(投)



宮田隆編成部長の下、年齢のバランスを考えたドラフトを展開しているロッテ。どちらのドラフトも最後までマスゴミに情報を漏らさなかった方針は好感が持てたが、その割にはバレンタイン監督の「柳田を獲りなさい」の一言にあっさり従ってしまうのがちと情けない。(フロントは辻内1巡目の予定だったという)
投手を6人指名。主力選手が30歳前後に集中し、かつ近年のドラフトで高校生を多く獲っていたので、その間の人材として即戦力を3人獲得。その一方で高校生も3人獲得し、ファームを充実させようとしているのには頷ける。何せ暗黒時代のロッテはファームにも人材が居なかったからな…
辻内を回避して獲得した柳田。春季キャンプでその体格とバッティングの迫力で話題になったが、本業はピッチャー。ドカベンスタイルながらバランスの取れた投球フォームが持ち味で、決してゼロか百かの人材ではない。バレンタイン監督の方針の下打者としても育成するらしいのだが、正直どっちつかずになりそうなのでやめてほしい。一方、末永、林はバランスこそ高校生にしては良いものの今ひとつ特徴に欠ける。140キロの速球以外に特徴が無かった小林宏之が大成まで7年かかったことを考えると、両名は厳しそうだ。
即戦力の投手は、川崎・古谷の左腕コンビは年齢を考えれば即戦力にならなければいけないのだが、ロッテの厚い投手陣に阻まれ苦戦。相原はオーバー、アンダーの二刀流で話題になっているが、彼も即戦力とはなれず。
ピンポイントで獲得したのが野手。特に堀が年齢的限界に達しようとしていたから、二遊間の人材を2人獲得。ただしタイプは正反対。根元はチャンスメーカータイプで、細谷はスラッガーの気質も持っている。根元は1軍昇格を果たしスタメンにも何度か起用されたが、やはりパワー不足の感は否めない。
小坂・李・セラフィニが高年俸のため移籍してしまい、これからも高年俸のベテラン選手の放出が予想されるから、もっとファームからの人材排出スピードを上げないとついて行けない恐れがある。幸い、他チームよりも一軍とファームの連携は密なので、まずは第二の西岡・今江の育成を興味深く見守りたい。

2005ドラフト分析3 〜消極的な3位球団、積極的なオレ竜

※青字=高校生、緑=大卒・社会人、赤=26歳以上


<横浜>
指名選手:山口俊(投)黒羽根利規(捕)高宮和也(投)内藤雄太(外)三橋直樹(投)



12球団最少の人数指名に終わった横浜。親会社がTBSに変わってからというもの、1年おきに10人→4人→9人→5人と、指名選手の数が大きく変わっている。人数の多少で積極的かどうかを判断するわけにはいかないが、官僚的なこの人数の変遷には首をかしげる。本当にチームを強くしたいのかと。
TBSが好きなのは即戦力。この4年間で高校生を指名したのはわずか7人と、徹底した即戦力重視ドラフトを展開している。しかし自由枠選手が期待外れなことが多く、結果は芳しくない。
今回の希望枠は実戦派左腕の高宮である。ソフトバンク・杉内を髣髴とさせるストレートの伸びが魅力の先発候補だが、杉内と違うのは体重の後ろ残りが顕著なこと。それゆえ変化球の精度が今一つで現在は苦境に陥っている。もう一人の即戦力投手・三橋は欠点が少ない実戦派右腕。クイック・けん制など守りも巧なのだが、首脳陣は起用には消極的。毎年思うことだが、フロントも現場首脳も、アマチュア界の実績を寵愛している感が強い。ヒジが完治していない森(03年自由枠)や那須野(04年自由枠)を獲得て失敗したり、実績の少ない吉川(03年自由枠)、牛田(03年4巡目)、岸本(04年5巡目)は実力があっても積極的に起用されず…といった事象。特に牛田・三橋のような実戦派でもダメ、岸本のような未完の大器でもダメ、というのでは虫が良すぎる。選手枠はフロントのおもちゃ箱ではないのだ。内藤は多村・金城の次世代あたりのクリーンアップ定着が青写真。ライバルは古木・小池と多いだけに大変である。
一方の高校生では、剛速球が評判の山口を獲得。ヒジの故障が不安視されたが今のところ順調。体格は既に出来上がっており、投球フォームもテークバック以外は悪くない。フィールディング・クイックなど守備面の向上が課題だが、それさえ済ませば1軍デビューは遠くない。黒羽根はディフェンス型のキャッチャーで、5年後までにどれだけ打力をアップさせられるかがカギだ。


<西武>
指名選手:炭谷銀仁朗(捕)田沢由哉(投)田中靖洋(投)松永浩典(投)吉見太一(捕)西川純司(投)山本歩(投)



昨年のオフを振り返ると、FAでの選手移籍、伊東勤と球団フロントの対立など、良くないニュースが並んでいた西武。今回のドラフトにも、伊東が獲得を熱望していた松井(ヤクルト3巡目)を指名回避するなどその名残が見て取れる。
今ドラフトのテーマは、「正捕手候補」と「即戦力投手」の2点。特に後者は松坂・西口・帆足以外に計算できるメンバーがいなかっただけに早急な補強が望まれたが、指名した3人の投手はいずれも素材重視の人材。テーマは正しい方向に向かっていても、最終的な焦点の合せ方が間違っている、そんなドラフトが最近の西武は多い。
松永は社会人出身ということで即戦力と期待されたが、故障で実績が少ないのと、それによる体力面での遅れが響き働けていない。西川も本格派と言うには球速・決め球ともに今ひとつで、1〜2年の熟成期間が必要。準公式出身の山本も同様だ。
一方、正捕手候補の指名は成功。炭谷は開幕スタメンを果たすなど積極的に起用され、足掛かりをつかんだ。吉見は打撃が物足りないが、スローイングは天下一品。3年後には正捕手・炭谷、控え・吉見のコンビが見られそうだ。


<中日>
指名選手:平田良介(外)春田剛(外)高江洲拓哉(投)金本明博(投)吉見一起(投)藤井淳志(外)新井良太(内)柳田殖生(内)斉藤信介(投)佐藤亮太(投)



落合博満が監督になってからというもの、3年間で28人ものドラフト指名があった。当然辞めていった選手も多く、血の入れ替えをしようという落合の狙いがハッキリと解る。
早速今ドラフトについて言わせてもらうと、もう少し高校生重視で良かったのではないか、という疑問が残った。特に前回のドラフトで11人の指名全て大卒・社会人で固めていたから、もうちょっと年齢のバランスを取らないと数年後には巨人と同じようなチーム状況が待つ羽目となる。それに即戦力といっても、現在の中日は投手の層が厚く野手はレギュラーがビッシリと固定されているから出番は限られる。4人の高校生指名は最多なのだが、もう2〜3人増やしても良かった。
野手に目を向けると、スラッガータイプとアスリートタイプ、内野手と外野手をバランスよく取り分けたという印象。高校生の平田・春田は将来的に3・4番を打てるようになればしめた物。平田は内角球という弱点がハッキリしている現在のフォーム改造は絶対に必要だが、走守とのバランスは抜群。春田は逆に内角球はうまく捌けるものの、打撃だけに偏ったスラッガーという印象が強い。もう1人のスラッガー・新井は守備面がザルでポジションも色々試されている段階だから、大卒といえどかなり時間はかかるはずである。
アスリートタイプの2人、藤井と柳田は強肩が持ち味。守備要員にはなれそうだが、やはり課題は打力である。
即戦力投手の3人は、吉見は球質の軽さが気になり、斉藤、佐藤は制球力の悪さが目立つので即使えるタイプではない。高校生の2人に目を向けても、高江州・金本とも不安定な要素が多すぎる。投手に関してはやや不満が残るドラフトとなった。

2005ドラフト分析2 〜好指名を見せた3球団

※青字の選手は高校生、緑は大・社、赤は26歳以上の社会人です



<北海道日本ハム>
指名選手:陽仲寿(内)木下達生(投)今成亮太(捕)八木智哉(投)川島慶三(内)武田勝(投)小山桂司(捕)高口隆行(内)星野八千穂(投)



他球団のように投手にも即戦力にも偏らず、バランスの取れたドラフトをここ数年続けている日ハム。前回は無抽選でダルビッシュを、今回はソフトバンクとの抽選で見事当たりクジを引き陽を獲得し、指名選手の内容にもボリューム感が出て来ている。
その陽はというと、スローイングとバッティングのテークバックでやや変な癖が見受けられるが、身体能力は抜群。今の日ハムファームは高校卒でも1年目からガンガン実戦起用する積極性がウリなので、使われながらカドをとっていき、来年あたりにデビューといきたいところ。
一方の即戦力組は、希望枠で獲得した八木が大当たり。ドラフト年になって急激に実力を上げただけに有力球団にマークされずに済むなどツキもあった。その他のメンツは、それぞれ弱いポジションであったリリーフ・二遊間・捕手の補填がテーマで獲得したものだろう。投手はとにかく完成した即戦力をということで26歳以上の武田・星野を、野手はそこそこの完成度をもちつつもポテンシャルの高さを重視し川島・小山・高口を獲得。しっかりと弱点を補強した。



<東京ヤクルト>
指名選手:村中恭兵(投)川端慎吾(内)水野祐希(捕)武内晋一(内)松井光介(投)高木啓充(投)飯原誉士(外)



投手は大量補強、野手はピンポイント補強がお家芸となっているヤクルト。そのピンポイントな存在は希望枠・武内。4年になって打撃に完成度が生まれて最高の形でプロ入りしたが、入ったチームはよりによって外国人野手3人制で大砲需要がなくなったヤクルト。開幕一軍を果たしたものの慣れない外野守備もあり不振でファーム行き。このまま埋もれてしまわない事を祈る。
28歳の松井が戦力になっているのは当然として、外野の飯原も貴重な外野手の一員となっている。久々の大当たりドラフトか?
高校生の1巡目・村中は高校生ながら完成されたピッチングフォームから繰り出すストレートとカーブが武器の左腕投手。将来は丸山貴史(04年6巡目)とともに先発左腕コンビを結成するだろうが、正直この2人ではピッチングにスケールが出ないだろう。ストレートにボリューム感が乏しく、技巧的ピッチングで活路を見出すのが2人の特徴。それならば、外れを覚悟で辻内(巨人1巡目)に向かう手はなかったのだろうか。それとも、剛球派の高井(02年1巡目)が伸び悩んでいるから速球派左腕の獲得に及び腰になったのだろうか。
川端・水野はそれぞれ宮本・古田の後継者なのが既定路線。特に川端はパンチ力もあるので、池山以来の大型遊撃手誕生に期待をかけたい。


<オリックス>
指名選手:岡田貴弘(外)柴田亮輔(内)平野佳寿(投)岸田護(投)森山周(内) 中山慎也(投)妹尾軒作(投)



チーム事情にあったドラフトという点では100点満点やれる。清原・中村の獲得でレギュラーを強化し、その間に岡田・柴田を獲得・育成し後を継がせる…そんな思いで行ったドラフトなら尚良かったが、オリックスの狙いは即戦力投手なので、分離ドラフト制度が無かったらおそらく岡田も柴田も指名されなかっただろうと思うと恐ろしい。
岡田はもちろん将来の4番候補。守備面が物足りないので、アスリートタイプばかりが目立つオリックスでは一軍定着に時間がかかりそうだが、それでもモノになった時のスケールは凄まじいものがありそう。柴田はオリックス好みの三拍子そろったアスリートタイプ。ただし打撃では名電バント野球の呪縛から早く脱却することが課題となる。
即戦力は平野の獲得が大きすぎる。日ハム・八木との新人王争いは最後までわからないだろう。その他の投手3人は中継ぎ、それも「3人のうち1人モノになればいい」指名なので不満だが、キラリと光るのが森山。一塁駆け抜けを4秒切れるほどの俊足は1軍レベルでもそうはいない。バッティングにも癖が無く、現在打率10割(2の2)。どうして負広はもっと起用してやらないのだろう。

2005年ドラフト分析 〜初の試み、分離ドラフト

「完全ウェーバー制」と「逆指名の存続」という2つの理念がぶつかり合い、
暫定的な形で誕生したのが「分離ドラフト制度」。
これが行われたのが昨年オフですが、ここでは諸制度の問題や成否には触れず、「どのチームがどんな指名をしたか」にだけ目を向けたいと思います。



※青字:高校生 緑字:大学生・社会人 赤字:26歳以上の社会人

<広島>
指名選手:鈴木将光(外)今井啓介(投)斉藤悠葵(投)相沢寿聡(投)梵英心(内)梅原伸亮(投)飯田宏行(投)

希望枠を行使せず挑んだドラフト。7人中5人が投手。ちなみに前回のドラフトも7人全員が投手の指名だったし、今回の鈴木は、楽天の1巡目・片山投手の抽選に敗れて獲得したものだから、手薄な投手力をカバーするというテーマがここ2年続いている。
とはいっても、即戦力の働きをしたのはこの2年間で梅津(04年6巡目)一人なので、ファームの育成能力を頼りにしての素材重視のドラフトである。今回も、大・社ドラフトで梅原・飯田を指名したが、ストレートの速さに魅力があるものの未完成な部分が多い素材重視の人材なことに変わりはない。幸いこの2年で数はそろってきたので、後は指導者次第だ。
一方数少ない野手では、梵が実戦派の遊撃手として即戦力になっている。鈴木は前田・緒方のというよりは、その次世代の森笠・廣瀬の後釜になる人材である。
素材重視の指名でかなり危なっかしいものの、指名人数が極端に少なかった02〜03年ドラフトよりは積極的で好感の持てる指名となった。


<東北楽天>
指名選手:片山博視(投)宇部銀次(捕)枡田慎太郎(外)松崎伸吾(投)青山浩二(投)河田寿司(捕)西村弥(内)木谷寿巳(投)井野卓(捕)草野大輔(内)山崎隆広(外)


楽天2年目のドラフト。チーム成績がチーム成績だけにすべてのポジションを補強したいという欲が現れたドラフトとなったが、それが裏目に出てしまっている指名という印象が強い。
まず、捕手を3人も指名したのが無駄。宇部(銀次)には未来があるからまだしも、カツノリ偏重のノムさんでは河田と井野のどちらも3年後の正捕手になれるとは考えづらい。河田はバッティングは強いがディフェンスに体の強さがない。井野は逆にスローイングなどの技術面が全体的に幼い。ノムさんの下、死ぬ気でディフェンス強化に努められるかどうかが成功の鍵だろう。
また、このドラフトで目立ったのが地元・東北勢の選手の多さである。地元のスター選手を作り上げる発想は解らないでもないが、弱小チームが「地元重視」などといって他地方の選手を疎かにしては、他チームとの差は開く一方である。松崎も青山も良い投手だが、肘の上げ方がまだ未完成でストレートにキレが足りず、それが先発ローテに喰い込めない要因となっている。
そんで、さらに頂けないのが草野・山崎隆広の獲得。今年で30歳になろうとしている選手を獲りにいった理由が解りかねる。しかも近年の野手は即戦力の人材でも戦力になるまで2年はかかるというのに。
3年後・5年後という将来のチーム設計を蔑ろにしているフロントは、今回のドラフトでも直らなかった。果たして楽天フロントにプロ野球のノウハウを持った人材が少しでもいるのだろうか、それすら心配になってくる。


<巨人>
指名選手:辻内崇伸(投)加登脇卓真(投)福井優也(投:入団拒否)福田聡志(投)栂野雅史(投)越智大祐(投)脇谷亮太(内)深田拓也(投)会田有志(投)梅田浩(外)


投手、投手のオンパレード。これも昨年の投手陣が壊滅状態だったからだが、巨人の場合は楽天や広島のように人材枯渇で壊滅しているのではなく、優秀な人材を使いこなせずに壊滅しているのだから、この補強策には素人でも失敗と断言できる。高校4巡目・福井が拒否したのは、あまりの層の厚さに愕然としたからなのではないかと、うがった見方をしたくもなってしまう。
ドラフト以外でも、他球団から野口・豊田・パウエル、海外からグローバーを獲得しているから、いくら即戦力だと謳われても出場機会は限られる。栂野や越智には、一度噂になった横浜行きが実現していればよかったのにと同情してしまうほどである。何もこんなに獲らなくても、伸び悩んでいる木佐貫・久保・林・内海・真田・野間口・三木をしっかりと育成して、信頼して起用すれば投手王国は完成できたはずである。
それに巨人の本当の問題は野手である。数年来から清原・江藤・ペタジーニ・ローズ・小久保など「他球団のポンコツ大砲」を獲っていたから、必然的に「クリーンアップは他球団から獲ってくればいい」という思いにかられている。だから昨オフでは、李や小坂を獲得するとともに、年とともに弱体化してきた二岡・高橋由伸・阿部の後を継げるクリーンアップ候補をドラフトで指名するべきだった。だから辻内・福田のうちどちらかから降り、岡田(オリックス高校1巡目)か武内(ヤクルト希望枠)、松田(ソフトバンク希望枠)を獲るべきだった。完全なる失敗ドラフトだ。








その他の球団は次の機会に…

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