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  • 2007.04.08 Sunday
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共通点がありすぎる大型高卒投手

ここ最近、
「山田弘 ヤクルト」でこのヘナチョコブログにアクセスする方が急に伸びているので、
せっかくだから彼に関連する話をしたいと思う。




ルーキーとは思えないほどのビッグマウスで注目されている、
ヤクルトの高卒ドラフト4巡目で入団した山田弘喜であるが、
自主トレ中に早速故障を発生させた。
それでも口が止まらないのが大物たる所以なのだろうが…



「口だけ男にならなければいいが」という危惧は、
この時点で相当数の方が抱いていることだろう。

実はちょっと過去にも、
ヤクルトにはこの山田弘と同じような性格をして、
あっさりと1年でプロ野球界から去っていった投手が居るから余計に不安である。



その男の名は吉田幸央といって、
03年のドラフト5位で入団してきた投手。

強豪高を蹴って公立高校に入団し、
自らを「成り上がり」と形容してその精神でプロ入りに漕ぎ着けた。
それだけではなく「プロ入り出来なかったらメジャーに行く」と、
とんでもない事を言い出し、
おまけに実際にパドレスの入団テストで合格していたという。



このビッグマウスぶりから、
ヤクルトは凄い拾い物をしたなと思ったものだが、
不運にも04年シーズン中内臓の病気を患ってその志は倒れた。
わずか1年足らずで退団し、
現在は軟式野球クラブで野球を続けているらしい。




それでなくても近年のヤクルトは高卒投手の育成が上手くない。
五十嵐・石井弘以降はいい投手を上位で獲っても挫折する事が多く、
宮出・石堂・牧谷らは既に野手へシフト。
高井の伸び悩みは最も気にかかる事象であり、
まだキャンプ入りしていないにも拘らず、
早くも山田弘は期待よりも不安の方が大きい存在となってしまった。
ただただ杞憂に終わる事を祈るばかりである。

戦力分析を行うにあたって

基本的にはどのチームも優勝することを前提としてやるつもりです。

予想するオーダー・投手スタッフなどは別館を利用して戦力図としてまとめ、
ブログ内でコメントを書くというスタンスでいきます。

戦力図は公表が終わり次第、
分析が終わった球団から順に別館に保管して行きたいと思います。



週間ベースボール(年末年始合併号)の予想を見て思うことは、
ピッチャーでは先発・リリーフに限らずほとんどの場面で、
「一軍予備軍」と呼ばれる選手までスタッフの中に入れられており、
フィールダーの方は対右投手・対左投手の場合に分けられ、
丁寧にも左打者・右打者がそれぞれに振り分けられて入れられることがしばしば。


近年は選手のレベルが全体的に底上げしている事もあり、
一軍メンバーを予想しづらいのが現状である。
そのため枠を広げて、
とりあえず一軍に入れそうなメンバーを並べていくというやり方であろう。



そんな訳で、週べと同様の方式でやっても面白くもなんとも無い。
だから時代の流れを承知で、
あえて一軍枠は28人という意識の中で予想していきたい。


ということで取り上げる項目は以下。

<陣容>
野手はポジション毎に、投手は役割毎に一軍予想メンバーを羅列していく。
<オーダー>
野手のみ。(当たり前だ)
首脳陣や周囲の方の思想に忠実な「予想オーダー」と、
無理を承知で僕自身の願望(妄想ともいう)を加えた「独断オーダー」を扱う。
<サブ>
一軍予備軍の選手はここに羅列。
期待されてはいるが結局は一・二軍往復が中心の選手か。
<大化候補>
ここでの「大化け」の定義は、
「『サブ』から一気に一軍定着を果たしそうな選手」とする。
ポジションの厚さ・その選手の勢い等も考慮に入れたい。


コメントであるが、
主なテーマは「センターラインの守備」と、
「生きの良い投手スタッフ」である。
長所よりも問題点を取り上げる事を優先とし、
回りくどい説明でかなりの長文となる事が予想されるので勘弁を。

また故障者については、
今季絶望などといった酷いレベルを除いては、
復帰することを見越して取りあえずメンバーに入れる事を前提とします。



個人的な都合で申し訳ないが、
僕の応援するチームが下位に集中していることもあり(つうか元々下位チームを応援するのがコンセプトなのだが)、
逆ウェーバー順に取り上げていきます。
オープン戦までに終わるといいなあ(逝け)

復活そしてその献身的な姿勢には感動した

のにたった500万UPというのがいかにも広島フロントらしい>佐々岡

>トマトさん

金村は05年わずか1試合だけだった早期ノックアウトが一気に膨れ上がりましたからね。これが05年同様だったら「絶対に許さない」発言もまあまあ様になっていたのではないでしょうか。 それでも言ってはいけない事に変わりないが
その金村より下回ったダグラスは敗戦試合で5失点が目立っていました。もう少し粘りが欲しい所です。
05年の惨状から、佐々岡がローテーションに1年入ることなど考えもしませんでしたし、規定投球回割った&防御率4点台後半と乱れた山本昌もこれから下降線かな、と思っていました。投手においては選手寿命が上がっているのかもしれませんね。

内海の好調時は本当に打てる気がしなかった。特に度胸良く右打者に飛び込むクロスファイヤーが凄い。
今季は左にも攻められるようにシュートを覚えるとの事ですが、この持ち味だけは絶対に失ってほしくないと切実に願っております。

優勝できる先発ローテーションについて思うこと

「勝利の方程式をはじめとしたリリーフがしっかりしているからこそ先発の役割が大事」と先日の記事で語ったのは周知のとおり。

では理想の先発ローテーションといえば、
誰もが「安定して試合を作れる選手が6人揃う」と答えるのは間違いない。(アメリカでは5人なのだが)



各球団もそれを理念としているからこそ、
その理想に近づかんと投手の補強に精を出しているに違いない。

だが過去の優勝チームにおいて開幕前の先発ローテーションを見てみると、
意外にも磐石のローテーションを揃えた、というチームは少ない。

たとえば昨年は日本ハム・中日が優勝した訳だが、
両チームの開幕時(3・4月)のローテーションは以下のとおりであった。



  日ハム      中日
  金村        川上
  江尻        マルティネス
  リー         ドミンゴ
  ダルビッシュ    中田
  八木        山本昌
  (ディアス・須永) (石井)


※()は谷間先発




このうち江尻が10試合・リーが11試合で息切れし
中田故障離脱、ドミンゴ造反劇で構想外に。


この後日ハムは橋本・武田勝・立石ら総動員体制で穴を埋めた。
中日は朝倉を配置転換し、佐藤充を抜擢しローテーションに定着させた。

結果的に6人揃ったのは中日の方で、
川上・山本昌・朝倉・佐藤充・中田・マルティネスというローテ。
それでも開幕直後とは3分の1構想がズレたということである。



このように先発6人が揃って優勝に突っ走った、と聞こえが良いチームでも、
実際に開幕時の構想のままペナントを戦い抜いた例は数少ない。

10勝投手を6人出した05年のロッテでも、
当初ルーキーの久保は中継ぎ(敗戦処理)であり、
加藤の方が優先的に先発起用されたものであったし、
終盤は小野がリリーフに回り、
その都度黒木が先発をこなすというロッテなりに忙しい起用であった。



極端な例を述べてみよう。
99年のダイエーと、01年のヤクルトである。



前年初の3位という事で上昇機運に乗りつつあったダイエーだが、
最多勝投手の武田FAで中日移籍という損失が発生。
頼みは大黒柱・工藤と前年長いトンネルを抜けて10勝した西村の2人だけで、
吉武・ヒデカズは上積みの期待よりも衰えの不安の方が目立っていたし、佐久本・田之上もまだまだ。
シーズン途中に加わったペドラザを先発に加えるという構想まで飛び出したのだから、
頭数の不足は深刻なものであった。

これを救ったのが前年0勝といういわば「計算外」の選手たちだ。
スランプにあえいでいた若田部復活しただけでなく、
2年目の永井・星野が揃って突如成長を遂げローテーション入り。
3人とも10勝をマークし一気に30も勝ち星が積み上がったのだ。
その結果球団初のリーグ優勝を果たしたダイエー。




ヤクルトの場合はもっと深刻で、
石井一・川崎・伊藤の3本柱でもっていたのが、
川崎FA移籍伊藤右ヒジ故障というダブルパンチを受けてしまった。
前年2人で11勝を挙げたハッカミー・レモンの外国人コンビも既に退団しており、
あろうことか石井1人という陣容に陥り、
未知数の選手に賭けるしかなかった01年のスタート。

この大穴を埋めたのが、巨人を戦力外になった入来。
雄叫びを連発する気合の投球でこちらも0勝から10勝という快挙を果たせば、
前年リリーフだった藤井(1勝)が開けてビックリ最多勝(14勝)という大活躍。
さらに前年の終盤に2勝しただけの前田も7勝と主戦入りを果たし、
3人で28勝も勝ちを積み上げた。
これにニューマン・ホッジス・山部・本間という小当たりを重ね、
紙一重の差で最強と持て囃される巨人との優勝争いを勝ち抜いた。





そんなペナントが印象に残っていることもあり、
開幕前変に戦力を整えようとする球団には期待薄、というのが僕の心情である。

開幕前に6人以上揃えて安心してしまうと、
シーズン中に問題発生した時に対処できなくなるものだし、
戦力の上積みというより、既存の主力の衰えの方を心配してしまう。
それに仮にそのチームが優勝しても「まあ当然だろう」ぐらいの感想しか得られないだろう。


逆に開幕前から穴が空いているチームでも、
その穴に飛び込まんとする選手達がゴロゴロと居れば期待は大きい。
上記球団が衰えを心配するのに対し、
こちらは戦力の上積みが大いに期待できるであろう。




と、これから球団分析などというベタな行為をやるにあたって、
そんな思考も頭に入れながらやっていきたいと思います。(激しくどうでもいい)

先発陣のゲームメイクを語る 〜完結編

<イニング編>
パリーグ
セリーグ

<失点編>
パリーグ
セリーグ



松坂や斉藤和・川上のような完全無比なエースは語るまでも無く、
先発投手は主に2つのタイプに分けられると思う。

・安定感は無いが長いイニングを投げられ、ツボにはまれば完投できる

・完投は期待できないが5〜7回の中で責任はきちんと果たせる


という2タイプ。
その2種類の投手を同じ舞台で比較したいと思いこんな表を作ってみたのであるが、
そのための指標なんかを下に記す事にする。


<イニング編>

・責任試合
5イニング未満 〜 −1
5イニング以上 〜 +1
7イニング以上 〜 +2
9イニング以上 〜 +4
非責任試合
5イニング未満 〜 −2
5イニング以上 〜 +1
7イニング以上 〜 +3
9イニング以上 〜 +5

非責任試合のウェイトを広げた理由は、
「ノックアウトされた挙句リリーフに責任を丸投げ」という行為は、
敗戦投手になる事よりも過失が大きいと判断したため。
逆に勝敗が付かないまま長期イニングを投げ抜く投球は素晴らしいと思う。
そんな事を考えて加算ポイントを定めてみた。

<失点編>

責任試合
5失点以上 〜 −2
3〜4失点 〜  0
1〜2失点 〜 +2
無失点   〜 +4
非責任試合
5失点以上 〜 −2
3〜4失点 〜  0
1〜2失点 〜 +2
無失点   〜 +4

こちらは責任・非責任ともポイントは同じ。
要は「勝敗に囚われずに自分のピッチングをするべき」って事で。




これに当てはめてポイントを振り分けた結果は↓。

<パリーグ・リーダーズ15>

1 斉藤和巳 105 両方の部門でNo.1と文句の付けようが無かった
2 松坂大輔  96 3桁に一歩及ばず。故障降板2度がやっぱり悔やまれた
3 八木智哉  79 本当にルーキーか?と思うぐらいの見事な貢献度
4 デイビー   74 コストパフォーマンスもかなりの物でセラフィニの誤算を埋める。見事
5 和田毅   72 新垣との差は安定感に現れた。この路線を今季以降も
6 新垣渚   70 完投能力は和田より上なのだが。後半の失速はチームにとって手痛
7 平野佳寿  67 完投の多さがモノを言った。やはり川越はチーム3位なのね
8 川越英隆  63 デイビーとの差は無失点試合の大小。今季はチーム1を
9 西口文也  58 涌井には無い安定感が魅力。失点を減らせばもっと伸びた
9 涌井秀章  58 大量失点が多く伸び悩んだ感。ムラを無くしてエースに
9 小野晋吾  58 一気にチームの主役へ。失点部門はチームトップ!
9 小林宏之  58 出遅れが無ければもっと伸びたはず。フル回転を
13ダルビッシュ有57 前半のもたつきは痛かった。成長は楽しみだが故障が心配
13清水直行  57 金村(日ハム)に次ぐ「凄みの無いエース」と化さないように
15杉内俊哉  47 不調気味も何とかランクイン。あのストレートの伸びが戻れば

<セリーグ・リーダーズ15>

1 黒田博樹 103 左右攻めは新たな看板。故障が無ければどこまで伸びたか
2 川上憲伸  96 失点部門で伸び悩んだがそれでも文句無し
3 井川慶    86 過去2年の不調を払拭。アメリカでも頑張れ
4 内海哲也  84 一気に主役へ。上原との逆転現象を世間は気付いているのか
5 ガトームソン83 フル回転で文句無しチーム1。併用路線が無ければ…
5 三浦大輔  83 イニング部門はリーグ2位。安定感の復活を
7 福原忍   70 出遅れでこの数字は見事。イニングが増えればさらに上へ
8 パウエル  68 勝てない期間が長かったがそれでもめげなかった結果ランクイン
9 佐藤充   65 ブレーク時の完投ラッシュで荒稼ぎ。シーズン通しての活躍を
10朝倉健太  64 佐藤との鍔迫り合いは凄い。失点部門のわずか2差の結果下に
11山本昌   62 無安打無得点が無ければランク外だったかも。200勝は間違い無し
12下柳剛   60 失点部門で好成績。今季も老獪な投球を
12上原浩治  60 故障は痛かったがそれ以上にスケール低下が目立つ
14石井一久  54 技巧派へのモデルチェンジは成功。石川・藤井の手本に
15佐々岡真司 51 見事カムバック。こうして名を連ねるだけで驚きである




2006年度先発投手貢献ポイント一覧

先発陣のゲームメイクを語る 〜割合編セリーグ

<イニング編>
パリーグ
セリーグ

<失点編>
パリーグ
セリーグ

※左から、試合数・5回以上投げた試合率・7回以上投げた試合率・無失点率・大量失点率(単位は%)

※青字は「よくやった!」と思った数値
※赤字は「これはマズイだろ…」と思った数値

川上(D)        28  100  82  18  21
マルティネス(D)  22   64  32   5   5
中田(D)        17   71  53  18  24
山本昌(D)      26   85  46  12  15
ドミンゴ(D)       4   50   0   0  25
朝倉(D)        21  100  52  14  10
佐藤充(D)      19   89  53  21  11
石井(D)         1  100   0   0 100
小笠原(D)       6   83  17   0   0
吉見(D)         2  100   0  50   0
井川(T)        29   93  69  10  21
安藤(T)        20   80  30  15  15
江草(T)        12   75  25  17  25
下柳(T)        25   96  28  24  12
福原(T)        23   96  39  17   
オクスプリング(T) 15   60   7   7   7
杉山(T)        14   93  36   7  14
能見(T)         2   50   0   0  50
ダーウィン(T)     3  100   0   0   0
中村泰(T)       2  100   0   0   0
岩田(T)         1    0   0   0   0
石川(S)        28   86  14     25
藤井(S)        20   80  45  10  30
ガトームソン(S)   25  100  72  16  12
石井一(S)      28   93  54   7  25
松井(S)         2  100   0   0  50
川島(S)         9   78  11  22  11
ゴンザレス(S)    17   88  53   0  18
館山(S)         6  100  17   0  50
高木(S)         1    0   0   0   0
鎌田(S)         4   50   0  50  25
丸山貴(S)       3   67   0   0   0
坂元(S)         1    0   0   0 100
高井(S)         1    0   0   0 100
村中(S)         1    0   0   0   0
上原(G)        24   92  54     25
高橋尚(G)       4  100  50   0  25
パウエル(G)     28   89  50  14  11
グローバー(G)    18   61  17  17  17
工藤(G)        13   69  23  15  23
内海(G)        28   93  50  14  14
西村(G)        14   71  14  14  21
桑田(G)         3   33   0   0  33
野間口(G)       2   50   0   0  50
木佐貫(G)       3    0   0   0  33
野口(G)         1    0   0   0 100
姜(G)          8  100  63  13   
黒田(C)        25   96  72  20   
大竹(C)        29   79  17   3  14
ダグラス(C)     18   78  17  22  28
佐々岡(C)      27   93  15  15  11
ロマノ(C)       17   76   0   6  35
大島(C)         4       0   0 100
ベイル(C)        5   20   0  40  20
佐藤(C)         1    0   0   0 100
広池(C)         4    0   0  50   0
田中(C)         1    0   0   0 100
フェリシアーノ(C)   5   20   0   0  60
長谷川(C)       4   50   0  25  50
小島(C)         4   75   0   0  25
齊藤(C)         2  100   0  50   0
三浦(YB)       30   93  73  10  20
土肥(YB)       14   79  50   0  50
吉見(YB)       17   76  47   0  35
門倉(YB)       25   92  32   0  20
ベバリン(YB)     8   50   0   0  75
高宮(YB)        8   75  13   0  38
那須野(YB)     16   75  38  13  31
秦(YB)         9   67  22  11  11
山口(YB)        5   60   0   0  20
牛田(YB)        7   86  29   0  14
三橋(YB)        4   75   0  25  25
岸本(YB)        2  100   0   0   0
橋本(YB)        1    0   0   0   0



次回はチーム貢献度を独自の指数で表してみたいと思います。


続きを読む >>

この調子だとメジャー行く前に息切れなんてことに>上原

>トマトさん

巨人の半ば強引な補強策は93年以降顕著ですが、逆指名とFAによるつぎはぎ補強が現在まで続いているというのが異常ですね。普通はどこかで松井のような高卒の軸となるべき選手を作り上げるという発想が生まれてくると思いますが…(黄金時代のキーパーソンは阪急を除けばほとんどが高卒選手だそうです)

上原は堀内時代の酷使で無理が効かなくなっているのが痛い。170球も投げさせられたり、中4日で回されたり…。今季も開幕戦で完投するなど順調に見えましたがその矢先に故障しましたし。内海は負けも多いですが、逆にチームの勝敗を一身に背負う事が出来ているという見方もできますね。
正直西口の03年を見て、もう終わった、と思ってしまった不謹慎な僕であります。まさかそこから持ち直してくるとは思いも寄りませんでした。特に05年は凄かった。

先発陣のゲームメイクを語る 〜割合編パリーグ

<イニング編>
パリーグ
セリーグ

<失点編>
パリーグ
セリーグ

※左から、試合数・5回以上投げた試合率・7回以上投げた試合率・無失点率・大量失点率(単位は%)

※青字は「よくやった!」と思った数値
※赤字は「これはマズイだろ…」と思った数値


金村(F)      23   65  35  13  26
江尻(F)      10   60  30   0  10
リー(F)       11   73  27   9   9
ディアス(F)     8   63  13   0  13
ダルビッシュ(F) 24   75  50  17  13
八木(F)      26   85  58  23  15
橋本(F)      12   75  42   8   8
武田勝(F)      7   86   0  29   0
立石(F)      11   64   0  18   0
須永(F)       1  100   0   0   0
木下(F)       2   50   0   0  50
鎌倉(F)       1    0   0   0 100
松坂大(L)     25   92  76  16   
西口(L)      26  100  42   0  12
涌井(L)      26   81  65   8  31
グラマン(L)    13   69  31   0  23
帆足(L)      11   72  45   0  18
宮越(L)       5   40  20  20  40
ギッセル(L)    18   72  44   0  11
松永(L)       9   56  22   0  22
許(L)         3   67  33   0  33
斉藤和(H)     26  100  81  27  15
和田(H)      24   92  50  13  17
新垣(H)      23   87  52  17  17
杉内(H)      21   90  33  14  14
神内(H)      13   62  15  15   8
寺原(H)      15   47  13   7   7
高橋秀(H)      4   75  25   0  25
田之上(H)      5   40   0   0  20
カラスコ(H)     3       0   0  67
倉野(H)       1  100   0   0   0
西山(H)       1    0   0   0   0
清水(M)      25   84  60  12  20
久保(M)      22   82  45   9  27
小野(M)      22   86  50   9   
渡辺俊(M)     23   87  30   4  30
バーン(M)      6   67   0   0  17
小林宏(M)     20   90  65  10  25
成瀬(M)      13   69  38  15   8
加藤(M)       4   25   0   0  50
古谷(M)       1    0   0   0   0
川越(Bs)     24  100  50   8  17
セラフィニ(Bs)   5   20  20   0  60
デイビー(Bs)   24  100  58  17  21
平野佳(Bs)    24   88  63  21  29
前川(Bs)     11   45  18   9   9
吉井(Bs)     19   79  11  11  11
オバミュラー(Bs)10   40   0  10  20
本柳(Bs)      7  100  14   0  14
高木(Bs)      3   33   0   0   0
中山(Bs)      7   81  43   0  29
金子(Bs)      1    0   0   0 100
岸田(Bs)      1  100 100   0   0
一場(E)      30   73  47   7  30
インチェ(E)     5   60  20  20  20
山村(E)      22   73  32   0  27
朝井(E)       9   89  22  22  22
松崎(E)       8   38   0   0  63
愛敬(E)      11   91  27  18  18
グリン(E)     20   80  40   5  15
青山(E)       2       0   0  50
藤崎(E)       2    0   0   0  50
有銘(E)      12   67  17   8   0
岩隈(E)       6   83  50  17  17
金田(E)       2       0   0   0
牧野(E)       5   60  20  20   0
川井(E)       2   50   0   0   0



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先発陣のゲームメイクを語る 〜リーダーズ編

先日作成した↓を下に語っていきます。

<イニング編>
パリーグ
セリーグ

<失点編>
パリーグ
セリーグ


現代野球はリリーフに比重があり、勝利の方程式が確立されているチームは安定したペナントを戦うことが出来る。
だがそれによって先発が軽視されるというのは間違いで、
むしろ現代野球こそ先発の仕事は大事である、と提言したい。

現在は昔と違い、
「1人の絶対的エースに試合を任せておけば勝てる」という時代ではない。
だからどれだけ責任イニングをしっかり抑えることが出来るか、
チームの成績はそれにかかっていると思う。
責任を果たせないで週1ペースで投げるなんて事は許されない。


という事で、まずは各部門のリーダーから。(上記がパ、下記がセの選手)

最多先発登板

1 一場靖弘(楽)  30
2 八木智哉(日)  26
2 西口文也(西)  26
2 涌井秀章(西)  26
2 斉藤和巳(ソ)  26

1 三浦大輔(横)  30
2 井川 慶(神)  29
2 大竹 寛(広)  29
4 川上憲伸(中)  28
4 石井一久(ヤ)  28
4 石川雅規(ヤ)  28
4 内海哲也(巨)  28
4 パウエル(巨)  28


パは一場だけが突出して多い。決して安定しているとはいえなかった彼をいかに野村監督が辛抱強く起用してきたかが判る数字だ。
同じく30試合の大台に乗ったのはセでは三浦。特に中5日が多くいかに彼以外の先発が情けなかったのかが判る。ローテーションを5人で回していたヤクルト・巨人・広島からのランクインが目立った。

最多責任試合

1 斉藤和巳(ソ)  23
2 松坂大輔(西)  22
3 一場靖弘(楽)  21
4 八木智哉(日)  20
4 涌井秀章(西)  20
4 和田 毅(ソ)   20

1 内海哲也(巨)  25
2 川上憲伸(中)  23
2 井川 慶(神)  23
2 下柳 剛(神)  23
5 石川雅規(ヤ)  20
5 パウエル(巨)  20
5 三浦大輔(横)  20


長いイニングを投げれる投手が多い中目を引くのがセの下柳。完投が望めずほとんどが7回以前なのにこれだけ勝敗に拘わっており、巡り合わせよりもチームを牽引する何かを持ち合わせているベテラン左腕。今季もしっかり責任イニングを果たす投球は健在だろう。

最多非責任試合

1 杉内俊哉(ソ)   10
2 一場靖弘(楽)   9
3 金村 暁(日)    8
3 西口文也(西)   8
3 ギッセル(西)    8
3 小野晋吾(ロ)   8

1 佐々岡真司(広)  11
2 石井一久(ヤ)   10
2 大竹 寛(広)    10
2 三浦大輔(横)   10
5 山本 昌(中)     8
5 安藤優也(神)    8
5 パウエル(巨)    8
5 工藤公康(巨)    8
5 オクスプリング(神) 8
5 石川雅規(ヤ)    8


前年の最多勝から一転不安定なシーズンとなった杉内がパのトップ。21試合で半数も占めるというのは主戦投手の名倒れで、巻き返しに期待。ギッセルも18試合にしては多い数字で救いは5失点以上での勝敗付かずが1度も無かった点か。
黒田以外長いイニングを投げない広島の選手が上位を占めたセ。佐々岡はまあ解るものの大竹はもっとやって貰わなければ困る。5回未満が3度もあるのはなあ…。後、登板数の半数以上を占めるオクスプリングと工藤(衰えもあるから仕方ないか)はもっとしっかりしなさい。

最多9イニング以上登板
※()は無責任試合

1 松坂大輔(西)  10(0)
2 平野佳寿(オ)   9(1)
3 斉藤和巳(ソ)   8(0)
4 涌井秀章(西)   7(0)
5 和田 毅(ソ)    6(0)
5 新垣 渚(ソ)    6(1)

1 黒田博樹(広)   8(2)
2 川上憲伸(中)   7(2)
3 佐藤 充(中)   6(1)
3 井川 慶(神)   6(1)
3 内海哲也(巨)   6(0)
3 三浦大輔(横)   6(2)


やはり松坂大の貫録勝ちというパだが、新人平野佳も負広の酷使に耐えてよく頑張った。その他強力投手陣のソフトバンク勢がやはり多い。
セは黒田がトップ。しかも継投主義のブラウン野球の中でだから数字以上の価値はある。
最低1人はどの球団も顔を並べる中ヤクルトだけ蚊帳の外。絶対的エースの存在が望まれる。

最多無失点試合
※()は無責任試合

1 斉藤和巳(ソ)     7(1)
2 八木智哉(日)    6(1)
3 平野佳寿(オ)     5(0)
4 ダルビッシュ有(日) 4(0)
4 松坂大輔(西)    4(1)
4 新垣 渚(ソ)     4(1)
4 デイビー(オ)     4(0)

1 下柳 剛(神)    6(0)
2 川上憲伸(中)    5(1)
2 黒田博樹(広)    5(1)
4 佐藤 充(中)    4(0)
4 福原 忍(神)    4(1)
4 ガトームソン(ヤ)  4(1)
4 パウエル(巨)    4(1)
4 ダグラス(広)    4(2)
4 佐々岡真司(広)  4(0)


パは大体妥当な顔触れが並んでいる。松坂大の4位というのはやや不本意か。
セはここでも下柳が奮闘、本当に頭が下がる。まあ広島勢がランクインしている辺り短いイニングの方が有利なのだが。

最多早期降板(5イニング未満)
※()は無責任試合

1 金村 暁(日)     8(4)
1 寺原隼人(ソ)     8(2)
1 一場靖弘(楽)    8(3)
4 ダルビッシュ有(日) 6(3)
4 前川勝彦(オ)    6(2)
4 オバミュラー(オ)   6(1)
4 山村宏樹(楽)    6(2)

1 マルティネス(中)  8(5)
2 グローバー(巨)   7(3)
3 オクスプリング(神) 6(3)
3 大竹 寛(広)    6(3)
5 中田賢一(中)    5(2)


これではエースとは列底呼べないぞ金村。ズレータに殴られたのも影響したに違いないのだが…。15試合の半数以上が該当した寺原も頂けず。(だからといって放出する事は無いだろ…)
外国人が上位3人を占めたセ。3人とも5失点以上の試合が少なく「大量失点する前に交代する」継投が異様に多かった。特に先発を長いイニング引っ張る傾向のある中日のこのメリハリは異質。

最多大量失点試合(5失点以上)
※()は無責任試合

1 一場靖弘(楽)    9(2)
2 涌井秀章(西)    8(4)
3 渡辺俊介(ロ)    7(2)
3 平野佳寿(オ)    7(2)
5 金村 暁(日)     6(1)
5 久保康友(ロ)    6(0)
5 山村宏樹(楽)    6(1)

1 石川雅規(ヤ)    7(2)
1 石井一久(ヤ)    7(3)
1 土肥義弘(横)    7(3)
4 川上憲伸(中)    6(1)
4 井川 慶(神)    6(1)
4 藤井秀悟(ヤ)    6(1)
4 上原浩治(巨)    6(1)
4 ロマノ(広)      6(1)
4 三浦大輔(横)    6(2)
4 吉見祐治(横)    6(3)
4 ベバリン(横)     6(2)


パは金村・一場・山村がここでもランクイン。特に完投の少ない金村・山村はもっと精進せよ。ロッテの不振者2人もここでランクイン。
同じことはセのトップ石川にも言える。石井一は割と安定して6〜7イニング放っていたから納得できるが。先発を引っ張る+投手陣の不振傾向の横浜勢が多数ランクインしているのも目を引く。

5回以前の降板無しの選手(15試合以上)

西口文也(西)
斉藤和巳(ソ)
川越英隆(オ)
デイビー(オ)
川上憲伸(中)
朝倉健太(中)
ガトームソン(ヤ)


エース的存在の斉藤・川上・ガトームソンはまあ当然として、西口は春先不調だったがそれでも6回以上を投げ続けるコンスタントさは素晴らしい。川越も「平野佳より評価が低いのは納得いかない」と暴言を吐いたのも理解できる数字だけどやっぱ言っちゃいけないよそういう事は平野は早期降板もあったけど完投能力ずば抜けてるんだし。デイビーも広島時代とは打って変わって打たせて取る投球で変身。朝倉は新球シュートが生きて制球も安定した結果だ。



次回は確率を中心に。

勢力の変遷を語る 西武黄金時代〜現在

しつこいがこちら




85年に優勝を果たし古豪復活かと思われた阪神。猛威を振るった打線が掛布雅之故障、岡田彰布の不振で色を失うと、2年ではや最下位転落。フロントの迷走も極め、優勝監督だった吉田義男を辞めさせるつもりは無かったのに首脳陣一掃策で辞任を決意され、翌年にはバース退団問題や掛布引退表明(故障が続くスターに対し精神的ケアを全く行ってなかったらしい)とグラウンド外で話題をさらい村山実監督再就任でも結果が出ない。
このゴタゴタの連続でさすがにフロントも反省したのか、90・91年と最下位が続いて中村勝広監督に対しては早急な人事は行わなかった。そして92年、新庄剛志・亀山努・湯舟敏郎・田村勤といった新戦力の抜擢に活路を見出すとチームは軌道に乗り、最後まで優勝争いを繰り広げるも2位。特に田村故障離脱が痛く、この「リリーフ酷使癖」が以降の中村の泣き所となった。

王貞治監督になってから苦闘が続いていた巨人。江川卓を中心としていた投手陣の世代交代が上手くいかずに苦しんでいたが、ようやくエースが桑田真澄に交代した87年にリーグ優勝。「ピッチャー鹿取」とまで揶揄された鹿取義隆にこだわった起用法は、王の執念の結晶だったと思う。
翌年はクロマティ主軸の故障で優勝を逃すと、王の前に指揮を執っていた藤田元司が再び監督就任。斎藤雅樹を一本立ちさせたエピソードは語るまでも無く有名で、槙原寛己・桑田と並んだ先発3本柱が89年に69、90年に70という脅威の完投数を残したほどの先発完投主義の中心となった。一方の野手もそれを支える機動力・守備陣の形成から始まり、緒方耕一・川相昌弘らを抜擢した。
先発陣の不振で優勝を逃すようになると、藤田も自身の体調面を考慮し辞任。93年からは第2次長嶋茂雄政権が始まるのだが、この政権誕生が球界を根幹から揺るがすきっかけとなってしまう…

85年に古葉竹識監督が勇退した広島。後任の阿南準郎もよく戦った。山本浩二・衣笠祥雄ら主力野手が最晩年ながらも投手王国(北別府学・大野豊・川口和久ら)を駆使して86年に優勝させると、その後もAクラスを保ちつつミスター赤ヘル・山本にバトンを渡した。
古葉に育てられた山本らしく、自身も徹底したスパルタ教育で若手を鍛え上げる。91年にはリリーフエース津田恒実病気離脱というアクシデントがあったが、佐々岡真司の活躍もあり投手王国を維持してリーグ優勝。しかし北別府らは既に晩年であり、投手力が弱体化した93年には最下位に落ち山本は辞任。同時に逆指名制度というダブルパンチを喰らい投手陣の整備はその後も進まず。その傍らで野手は、厳しい土壌から這い上がってきた前田智徳・江藤智・緒方孝市らが成長し強化されつつあった。

巨人V9以降目に見えてBクラスが増えてきた中日。この頃も山内一弘監督が2年連続5位に低迷し、86年シーズン途中で休養の憂き目に遭っていた。
そんな窮状を外野から見ていたのが、87年から監督を務める星野仙一である。彼は「劇薬」ともいうべき大型トレードを次々に敢行してチーム力を強化していった。就任してまもなく「巨人にだけは行かせてはならない」落合博満1−4という交換トレードで獲得。これで打線の軸を作ると、翌オフも西武から小野和幸を獲得。小野は最多勝を挙げる活躍で88年の優勝に貢献した。そのオフも巨人から西本聖を獲得。この年は巨人の独走もあり何とかAクラスの3位を確保。その後は特に大きなトレードも無く、チームも4位・2位とまあまあだったが91年限りで星野勇退。
後を継いだ高木守道監督。初年度の92年は最下位だったが借金は10と悪くなく、翌年は今中慎二・山本昌広の左腕Wエースが並び立ちヤクルトと優勝争いを繰り広げるも2位。だがこの年導入されたFA制度により、主砲・落合巨人に移籍することとなる。

選手会脱退事件で暗いイメージが降りかかったヤクルト。池山隆寛・広澤克実・長嶋一茂・荒木大輔という人気選手を集め払拭したが、反面仲良しクラブ的状況に陥りBクラスをウロウロ。そして断腸の思いで野村克也を招聘。これで暗いチームに逆戻りしたが、選択は間違ってはいなかった。
ドラフト戦略がビシビシと決まったのもこの頃で、89年には西村龍次古田敦也、90年には岡林洋一・高津臣吾、91年は石井一久、92年は伊藤智仁を獲得しチーム力を強化。飯田哲也土橋勝征ら守備名人の抜擢で穴をなくしていった。92年にヤクルト球団2度目の優勝に導くと、93年には常勝西武から日本一の座を奪回した。尚これ以来セリーグは連覇した球団がなく、逆指名FA制度を巧みに使った球団は現在まで現れていないという証拠でもある。強引に導入したのはセリーグである巨人なのに…

この時期(86〜93年)も完全に蚊帳の外に置かれた横浜大洋。優勝どころかAクラスすら1度しかないという低迷ぶりは、もはや偶然が重ならない限り上昇は不可能とさえ思えた。近藤貞雄監督時代に形成された屋敷要・加藤博一・高木豊スーパーカートリオも起爆剤になれず。逆に彼らを帰すポイントゲッターで、好成績だったレオン突如解雇するなどして迷走。
90年に巨人戦になると俄然燃えた野村弘樹の活躍もあり3位に浮上したが、光ったのはこの年だけ。92年には市民球団を目指すべく「横浜ベイスターズ」へと名称を変えた。



埼玉に本拠地を構え、82年の優勝以降も手を緩めず一気にパリーグの盟主的存在となった西武。85年の日本シリーズ敗退で広岡達郎監督は辞任したが、後任の森祗晶監督も広岡流の管理野球を徹底し常勝を維持。86〜88年は日本シリーズ3連覇と、黄金時代到来を完全に根印象付けた。
優勝を逃し3位に甘んじたのは89年だが、この時優勝した近鉄とは勝率2厘差という凄まじさ(2位オリックスと1厘差)で、この年優勝していれば巨人を超える10連覇となっていたのだから悔やまれる。その反発からか90年は独走優勝、日本シリーズでも巨人に4連勝と圧倒。
91年・92年には再びライバル・仰木近鉄との競り合いとなったが、これを蹴落とすと日本シリーズでも苦しみながら広島・ヤクルトを振り切って再びV3。しかしこの年のオフ、フロントで黄金時代を支えてきた根本陸夫ダイエーへと移り翌年監督に就任してしまう。これで片腕をもがれたの如き西武、93年は優勝こそ果たしたが日本シリーズでヤクルトに敗れると、追い討ちをかけるかのように主力選手の流出が始まってしまう…

その根本を招聘したのがダイエー。かつての栄光が嘘のようにBクラスを続けていた南海買収した球団である。
ダイエー初代監督は、南海時代の86年からその座にあったかつてのエース・杉浦忠。戦力が整わない中、87年には10引き分け、89年には7引き分けという粘りのペナントを展開しいずれの年も4位で89年オフに田淵幸一に監督の座を譲る。しかし90年は勝率.325とこの年首位打者の西村徳文(.338)より低いという笑えない成績で最下位。その後も5位・4位で92年限りで田淵は辞任。そして根本監督の誕生となるのである。実質GM兼監督の彼は、采配よりも選手を揃える事に邁進。93年は最下位だったがこの年のオフ、戦力強化にうってつけの逆指名・FA制度が誕生して追い風が吹いた。

西本幸雄監督辞任後は平凡な成績が続いていた近鉄。岡本伊三美監督の下86年は2位に浮上したと思ったら、その翌年最下位に沈み再び弱小時代に逆戻りせんという状況で、仰木彬監督が就任する。
するとたちまち再上昇。しかし88年はあの伝説の10・19を生み出し惜しくも優勝を逃す。翌年も熾烈なペナントとなり、わずか1厘の差でオリックス・西武を振り切って優勝のテープを切る。その後は黄金時代の西武と激しい優勝争いを続けるも今一歩届かず。しかし仰木在任中は一度も下位に沈むことなく、92年限りで勇退した仰木。
三振の多いブライアント、特殊なフォームの野茂英雄の抜擢に特筆されるように、選手の悪癖を弄ることなく長所を最大限に引き出す采配を見せ一世を風靡した仰木。しかし後任は彼と正反対の性格だった事が再び停滞を引き起こし、興行面でも落ち込んでしまう事に…

一度はトラブルで辞任したが81年に再び就任した上田利治監督の下チーム力を保ってきた阪急。だがその財政面は苦労していたのか88年身売りの憂き目に遭ってしまう。
球団を引き継いだオリックス。神戸を準本拠地とし(91年に本拠地へ)人気回復といきたい所であったが、やはりそちらの面では苦労。89・90年にはブルーサンダー打線が猛威を振るい両年とも2位に付けたが、90年限りで上田が勇退し土井正三が監督になるとどこかチグハグしたものに。ブーマー・松永浩美・石嶺和彦など打の主力が次々とチームを去り、強さだけでなくチームとしての魅力も失う結果となってしまった。結局3年間いずれも3位だったが優勝争いには絡めず土井はチームを去る。そして白羽の矢を立てた先は、近鉄で一時代を築いた魔術師であった…

81年の優勝以来、平凡なチームと成り果てていた日本ハム。優勝に導いた大沢啓二監督はフロント入りし戦力整備に務めたが、結果は出ない。その間に高田繁・近藤貞雄・土橋正幸が指揮を執っていたが、92年までの最高順位は3位、それも2度だけという不甲斐なさについに自身が復帰。すると息を吹き返したのかチーム成績も上昇。93年は常勝・西武と最後まで優勝を争い1ゲーム差に泣いたが復活をアピールした。主砲のウインタースの活躍が目立ったが、その後は外国人助っ人の成績が順位に直結するトンネルにはまり込んでしまうとは予想だにしなかったであろう。

86年オフの落合の放出以来良い所が無くなったロッテ。その後は4位すら無いという低迷の淵に嵌ってしまった。
不思議なのは、そんなチーム状態でも高沢秀昭・平井光親・西村首位打者を獲得するバットマンが現れていた事。しかしそれでもチームの起爆剤にはなれず。やはり三冠王選手を簡単に放出した事が深刻な影響を及ぼしていたと推測される。



逆指名・FA制度の導入。巨人が発案し、他球団の過半数がそれに同調する形で成立したもので、この時期に就任した渡辺恒雄巨人オーナー「長嶋茂雄監督で再び常勝巨人を」という思考が働いたものだろう。それで実際に常勝軍団を築ければ野球界も渡辺の天下となったのだろうが…



以下現在までの流れ。
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